Koiwa Kanaami Co., Ltd. & Waseda University Nobuaki Furuya+Yuri Fujii Laboratory
佐渡金山に用いられた揚水機のイメージ
佐渡金山を象徴する二つの重なりのイメージ
資材をは運ぶレールのイメージ
このオブジェクトがあることで、大間港に残る遺構すべてが一つの作品と見えることを想定する。
訪れる人は大間港の風景を眺め、その歴史的な繋がりを想像する。
佐渡金山から大間港まで、金の採掘から発展していった相川町では、400年に亘る先人たちの営み、鉱山技術や生産システムの変遷など、歴史的価値の高い貴重な遺産群が多く残されている。
特に、大島高任らによる佐渡金山の開発によって、近代化したかつての風景を今も尚、感じることができる。歴史的に佐渡島と本土をつなぐ玄関口であった大間港は、芸術祭において佐渡島に訪れる人と佐渡島の人との接点になりうる場所と考えられる。
大間港は、鉱山の資材搬入が行われ、現在においてはその近代産業の遺構が残るサイトスペシフィックな場所である。一方で、鉱山資材を運んでいたレールや資材を持ち上げるクレーンがなく、金山までの生産システムを繋げていた部分が欠けてしまったと見ることができる。そこで、鉱山の生産システムや佐渡金山の歴史的な繋がりを想起させるオブジェクトを考える。
生産システムを繋げていたレール群、佐渡金山のシルエット、大間港と佐渡金山を繋げるように使われていた用水機の三点をモチーフとし、大間港に張り巡らされたレールを金網のフレームを用いることで表現し、レールが巻き付くようなシルエットを遠くから見ることで佐渡金山を彷彿させ、生産システムのトップとボトムを繋げた用水機のイメージから、螺旋状の平面形をオブジェクトとして取り上げました。
オブジェの切れ端のコンセプトで作られたダブルベンチは金網の蛇籠に、ソーシャルディスタンスを保ちながら2つの木製の座面を設置しました。間の空間には、ソーラーパネルを設置し、夜には日中に発電した電力で灯りを灯します。
2016年度より、早稲田大学 古谷誠章・藤井由理研究室と産学協同研究を開始。
建築の「資材」として考えられている金網を「素材」として見直し、多様な種類と特性を理解することで、金網に対する考え方を拡張し、その価値を再検討、再発見することを目的とし活動中。
金網を用いて、家具から建築までの間の身体スケールでの新しい空間デザインについての研究・提案を行っています。
1826(文政9)年生。盛岡藩出身、日本近代製鉄業の父と称されている「大島高任氏」は、1885年佐渡金山の佐渡鉱山局長を務めました。
日本人初となる鉱山の火薬による採掘法に着手、新技術で小坂・阿仁・佐渡などの鉱山を開拓し、金・銀・銅の精錬にも画期的な成果を収め近代化を進めた立役者です。その大島高任と縁が深い岩手県釡石市には、鉄鉱石製錬による出銑に成功した洋式高炉が存在し、近代製鉄産業発祥の地となっています。
佐渡の自然や歴史、その中で育まれた民話や伝承、この地で暮らす人々の魅力を、島内外のアーティスト達が媒介となり再発見していきます。公式から引用
佐渡島の自然や歴史、点在する民話や伝承を掘りおこし、島内外からの刺激とともに新しい創造空間をつくり出し、「銀河」のようなきらめきや美的価値観を創造していくことを目的に、「さどの島銀河芸術祭2021」を開催いたします。島内各地で、作品展示やアートイベントを行います。島内の寺、県指定有形民俗文化財である大膳神社能舞台、舟小屋、世界農業遺産(GIAHS)に登録された象徴される岩首地区の棚田、国の重要文化財、史跡、近代化産業遺産に指定されている北沢浮遊選鉱場など、既知の観光地とは異なるスポットを訪ねてもらうことで、来場者に佐渡についてより深く知ってもらう一助になればと考えています。公式から引用
2021.8.17 | さどの島銀河芸術祭2021『情景を紡ぐ』 ランディングページを公開しました。 |
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2021.8.8 | さどの島銀河芸術祭2021 本日より開催スタート! |
2021.7.21 | さどの島銀河芸術祭2021 に出展します。 |